この度、「宮本みち子 編 すべての若者が生きられる未来を -家族・教育・仕事からの排除に抗して―」が刊行されました。
先日行われました「なりゆき祭」でも基調講演をいただいた宮本みち子先生が中心になりまとめられ、K2スタッフの岩本も1章執筆しております。
ご興味がありましたら是非手に取っていただければと思います。
2015年9月17日刊行
四六判ソフトカバー 262頁 本体1600円
ポスト工業化時代の現在、子どもから大人に至るライフコースは個人化・流動化し、多様なリスクが若者を襲うようになった。リスクへの対応力は社会階層によって差があり、若者の二極化につながっている。明日の社会の担い手である若者たちが育つことのできる環境をどのようにつくればよいのか。研究者・実践者・自治体職員による多角的な視点から考える。
〈目次〉
はじめに ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥宮本みち子
序 章 移行期の若者たちのいま ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥宮本みち子
第1章 教育のなかの困難──教育からの排除 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥長須正明
コラム◎非行少年を退学させない生活指導(西村貴之)
第2章 学校から仕事への移行を支える──学び直しの場をつくる ‥‥‥‥‥‥佐藤洋作
コラム◎社会的排除を防ぐフィンランドの教育制度(西村貴之)
第3章 若者支援の変遷と日本社会が直面する課題──支援の現場から(1)‥‥白水崇真子
コラム◎若者が社会参加する学校づくり(西村貴之)
第4章 就労困難な若者の実像──支援の現場から(2) ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 岩本真実
コラム◎多職種連携による新しいキャリア教育(西村貴之)
第5章 若者を支える自治体の挑戦──横浜市における子ども・若者政策の展開
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥関口昌幸
コラム◎ローカルグッドヨコハマというプラットフォーム(関口昌幸)
第6章 困難をはねかえす道筋──若者の主体化のために ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥津富 宏
コラム◎外国につながりを持つ高校生支援(西村貴之)
第7章 若者政策における所得保障と雇用サービスの国際比較 ‥‥‥‥‥ ‥樋口明彦
──日本・オランダ・オーストラリア・イギリス・フィンランド
おわりに──若者移行政策を構想する‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥宮本みち子
■ 執筆者紹介
宮本みち子(みやもと みちこ)
放送大学教授.家族社会学,若者の社会学.『二極化する若者と自立支援』(共編著,明石書店,2011年),『若者が無縁化する』(ちくま新書,2012年)ほか.
長須正明(ながす まさあき)
九州産業大学教授.教育実践論,教育社会学,進路指導論.『生徒指導・進路指導の理論と実際 第二版』(共著,図書文化社,2015年),『新 教職概論 改定版』(共著,学文社,2014年)ほか.
佐藤洋作(さとう ようさく)
特定非営利活動法人「文化学習協同ネットワーク」代表理事.不登校・ひきこもり支援.『教育と福祉の出会うところ』(共編著,山吹書店,2012年),『ニート・フリーターと学力』(共編著,明石書店,2005年)ほか.
白水崇真子(しろうず すまこ)
一般社団法人「キャリアブリッジ」顧問.キャリアコンサルタント,若年者・生活困窮者支援.『若者政策提案書』(共著,ビッグイシュー基金,2015年),『下層化する女性たち』(共著,勁草書房,2015年)ほか.
岩本真実(いわもと まみ)
株式会社「K2インターナショナルジャパン」勤務.湘南若者サポートステーション統括コーディネーター,NPO法人ヒューマンフェローシップ代表理事.
関口昌幸(せきぐち よしゆき)
横浜市政策局政策部政策課担当係長.
津富宏(つとみ ひろし)
静岡県立大学教授.犯罪学.『若者就労支援「静岡方式」で行こう!!』(クリエイツかもがわ,2011年),シャッド・マルナ『犯罪からの離脱と「人生のやり直し」』(共訳書,明石書店,2013年)ほか.
樋口明彦(ひぐち あきひこ)
法政大学教授.若者政策.『若者問題と教育・雇用・社会保障』(共編著,法政大学出版局,2011年)ほか.
西村貴之(にしむら たかゆき)
北翔大学准教授.学校教育学,青年期教育.『18歳の今を生きぬく』(共著,青木書店,2006年)ほか.