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Staff Story07 NPO法人ヒューマンフェローシップ 会計事務 シェアハウス羊鳴館 館長 植竹正樹

現在のお仕事について。共に働き、共感し、助けながら自立していくことを目指す
NPO法人ヒューマンフェローシップの障害福祉サービス「就労継続支援B型事業所フェロップ」に所属し、会計事務の仕事をしています。
障害福祉の請求業務の他、ビル総務での備品発注及び管理などを行っています。
また、2013年11月にオープンした「シェアハウス羊鳴館」の館長(寮長)を務めています。共同生活=生活圏を共にすることはK2若者支援の柱ですが、羊鳴館は従来の家族的な共同生活寮と独立性の高いアパート寮の特性を併せ持ち、自立したスタイルを保ちながらも、緩やかに入居者同士が繋がれる場になっています。
現在は、「Jスタッフ」と呼ばれる不登校や引きこもりの当事者が共に住み、同じような体験・経験を持つ者同士がそれぞれ課題を抱えながらも支援を受け、共に働き、共感し、助けながら自立していくことを目指しています。
K2に来た経緯。ハローワークのホームページの相談案内がきっかけに

小学校高学年の時にいじめに遭い不登校になりました。
中学校の3年間は授業にほとんど出ず、いわゆる相談室登校でした。
高校は通信制の高校でした。藤沢にある神奈川県立湘南高校の通信です。
(現在は横浜平沼高校の通信と共に「神奈川県立修悠館高校」に統合)
最終的には8年かけて卒業しました。
当初は大学に行きたかったのですが、紆余曲折あり再び学校に行くという気持ちになれず、その時点で新卒の就職活動という流れからも外れていて家に引きこもりがちになりました。卒業してから2年ぐらいです。
最初のきっかけは些細なことですが、そのうち理由はどうでもよくなり人間不信に陥っていきました。
今まで仕事やアルバイトなどを一度もしたことがなかったので、どのようなことをすれば働ける形に持っていけるか分からず、ハローワークに行けばいいのか求人のチラシを見て電話をすればいいのか、とにかく時間だけが過ぎていきました。
外部の人に相談する必要性を感じ、たまたまハローワーク横浜のホームページに「ニート・引きこもり相談」案内が出ているのを見て、K2スタッフと関わり合いを持ったのがK2に入るきっかけです。
当時若者自立塾と呼ばれていた『Y-MACよこはまアプレンティスシップセンター(合宿型の若者支援プログラム)』に入りました。

今の自分と昔の自分でどんなところが変わったと思いますか?「自分への関心から他人への関心」へ気持ちが変わっていった
一番大きな変化は、『自分への関心から他人への関心』へ気持ちが変わっていったということです。
以前は、「なぜ自分だけがこんな目に遭わなければいけないのか」という被害者意識が強かったのですが、K2と関わっていくうちに、「どうすれば他人を楽しませることが出来るのか?」「元気にすることが出来るのか?」ということに意識が変わっていき、過去はあまり気にならなくなりました。
引きこもっているときは、どうしても対象は家族か自分しかいないので意識は自分に向きがちです。人と関わったり仕事をするようになると、嫌なことがあっても次の日はひとまず仕事に向き合わなければいけないし、困った人が目の前にいればひとまず自分のことは置いてどうしたらよいか考えなければいけない。これが一番大きな変化だと感じています。
もう一つは、社会的経験。K2に入ってから初めて経験することがとても多かったように思います。
ほとんど学校に行かず友人がいなかったこともあり、学生時代青春らしい青春というものを送ってきませんでした。
同世代の仲間たちと深夜まで飲み明かしたり、カラオケに行ったり、ライブに行ったり、今になって青春を取り戻している感じです。
今の時代、様々な媒体で知識はいくらでも得ることが出来ますが、実際に仕事を始めてみると頭では分かっていても人との関わり合い、経験が圧倒的に不足しているので動けないことが分かりました。飲み会の場での対応、上司への振る舞い方、世間話…。
学校に行っていれば友人との関係の中で無意識に体験をして行くことは多いと思いますが、経験がないのでどのような動きをすればよいのか分からない。社会性を身につけるということはこういうことか、人との関わり合いを持つことはこういうことかと感じました。
これからの目標や働くうえでの課題は?専門的な観点からのスキルアップを目指す
今は事務職として、障害福祉サービスの会計や管理業務などをやっていますが、専門的な観点からのスキルアップを目指したいです。
総務やシェアハウスの館長(寮長)をしていますが、今まで体験してきたことを総合的なマネージメント業務に繋げていきたいと考えています。
地域性を重視し、ソーシャルでのゆるい繋がりを保ちつつも、横浜という場を活かし、同じような支援活動や活動に共感を持ってくれる方と共同で企画を考えていければと思っています。そのためには自分たちの活動や考え方、自分の生き方そのものの良い部分、悪い部分を積極的に公開し、オープンにしてかなければなりません。
以前は考えて考えて納得してからでないと先に進めない部分がありました。今でもその指向が変わらない部分はありますが、少しずつ「考えながら動く」「働きながら学ぶ」ということが実践できているように思います。
不登校や引きこもりを経験していると、どうしても引っ込み思案で受け身になりがちです。言われたことはやるものの自分からは動けない。それでもリーダーシップ的な立場で動かなければならないことは少しずつ増えています。
苦手だから出来ないのではなく、自分の特性を考え役割としてどのように動いてもらいたいか考える。「他の人がやりたくないことを率先してやる」のもリーダーシップの役割ですが、「何か面白いことをやろう」と積極的に企画し周囲を巻き込む。どんなイベントにも「面白そう」と顔を出し関わり合いを持つ。そんな重要性を少しずつ感じる毎日です。
今、悩んでいる方やその保護者の方へ、同じ立場からのアドバイス 家族以外の第3者の意見を聞いてみることが大事
引きこもっていて感じたのは、家族や兄弟だけの関係では現在の状況を脱することが出来ないのではないかということでした。
年齢も上がっていくし、日々の生活が出来ないわけではないですが、「このままでいいのか?」みたいな危機感。家族との関係もどんどん悪くなっていく。
自分だけで問題を解決できないと感じ、家族以外の第3者の意見を聞いてみた方がよいと感じました。
最初のきっかけはとても些細なことですが、とても勇気がいることだと思います。なかなか一歩踏み出せない人もいると思いますが、少しでも変わりたいという気持ちがあるならぜひK2に来て頂きたいと思います。
profile
植竹正樹 1982年11月生まれ
2008年6月にK2に入塾。塾生・アルバイトを経て現在Jスタッフ。
2008年10月から認定NPO法人コロンブスアカデミー「よこはま南部ユースプラザ」居場所スタッフ。
2010年2月からNPO法人ヒューマンフェローシップ「フェロップ」事務スタッフ。
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